2010年
・いたずらに年重ね織り後三年教師としての生きる道ありや
・いちどみたじごくのけしきもうにどとあじわうことはしまいとちかう
・病治り喜び勇み「おとうさん」と呼ぶ今朝の私夢の中でもうれし
・「消えろ」と言う子どもの前で立ちつくす私がいた学級崩壊前夜
・20年ぶりに会ったのに挨拶もなく素通りで帰るのかい教頭さん
・大学の友が今度来る校長とはこの人で私は退職する
・別れをもこのような形で祝うのか3月の春の大風
・新聞に見つけた友の名二人新しい人生を生きていくのか
・新聞の退職欄名前見る知っている人がぞろぞろと
・休日は隊伍を整えよまだ最前線にいる教師の言葉
・休みには隊伍整え進みゆかんまだ前線にいる我は教師
・道北の稚内にもどる息子いて見送りぎわに一万わたす
・今日よりは毎日一首作らんとす日付のある歌河野裕子(12月30日)