2013年
・空飾る夕焼け時の茜色ただ一筋の道のすがらに
・後二年後二年と自分に言い朝の職場へこの道通る
・流れゆく雲みつめるとゴールなどたどりつけるか不安つのらん
・恥多き五十代を通りすぎ今終わる担任の仕事責任の重さ
・くいもありくやしくもあり十年の引き返すのはもうできない
・一つずつ終わっていく悲しみのこの気持を誰に預ける
・先生は何歳なのと子らの問い いつになってもドキドキしてた
・ボール蹴り高鳴る歓声尊敬の目だってだって一年生
・腰を病み一気に老いた秋の日に一年生とグランド走る
・よくまあ三十六年続いた最後の道に雪五尺
・早々と目が覚める朝 生を思え今日の結果どう出ようと
・登録も診察料も機械なのね人間扱う病院なのに
・若き医師パソコン眺め良性とその響きに笑顔こぼれる
・人間はほめられるといい気持ち今日こそ言おうあなたへのメッセージ