2014年
・なつかしきは小樽のひとよ あれは19 坂の途中の夢の彼方へ
・大学の卒業式の晴れ姿父と娘を写真に収めん
・遠く行く一人暮らしの準備終え引っ越し荷物ところ狭しと
・思い出は時の彼方に消えていく娘の部屋の片づけた後
・玄関に買ったばかりのスーツケース娘の好きな澄みきった青
・別れの朝雨は降る降る右肩に火打石こそ高く響けや
・旅立ちの見送る朝に霧立ちのぼり娘の未来幸多かれと
・仕事つく娘に送る言葉あり決してはやまるな笑顔でやれと
・一年の飛びさるごとく速く過ぎ娘はすでに本州の地へと
・通り見る娘の部屋のベッドにて布団の山を我が娘と思う
・仕事つく我が子二人父とちがうがこれでよかったと思う他なし
・桜散る季節のうつろい早けれど我がなしたるは小さな一歩