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中学時代
時
時は去る 刻々と去る
いそがしそうに去る 悲しそうに去る
「時」という膨大なものが去る
今 その瞬間 時は止まっている
そして やがて去っていく
来年の今日
20年後の今日
時は飛ぶ どこまでも飛ぶ
今日ほど
今日ほど 嫌な一日は なかった
今日ほど 人間のみにくさが 身にしみた
今日ほど 自分のみにくさが 身にしみた
今日ほど 人間というものが なんて小さいということが身にしみた
今日ほど 友達とは いいものだなあと身にしみた
今日ほど 勇気が必要だということが身にしみた
今日ほど 嫌な一日は なかった
ゴーイングマイウェイ
わが道を行く
どろんこ道か アスファルトの道か
じゃり道か いばらの道か
わが道を行く
道があるまで行こう
なければ つくりながら行こう
わが道を行け
どこまでも行け
生きる
人間は 生きなければならない
どんなになっても 生きなければならない
たとえ それが無益でも
一生懸命 生きなければならない
花になり 実になる日まで
僕も 生きなければならない
人間は 死ぬまで 生きなければならない
おおかみ
広い広い原野を 一頭のオスおおかみが さまよっていました
きびしい目を みはり
一歩一歩が 慎重でした
彼は 長い旅に疲れていました
休息が 必要でした
だけど休んだら負けだと
彼は 思っていました
やがて疲労と飢えで 死にました
ノート
寝しずまった家の中
聞こえない 何も聞こえない
僕の机の上だけが明るい
まぶしい まぶしい
僕は 芯の丸い鉛筆をとり
ノートいっぱいに字を書く
後半分 後1/4
後一行 後一字
やっと このページが終わった
ページをめくると また真っ白い
等間隔で線が 引いてある
それが なぜか まぶしい
汗ばんだ手が ノートをよごす
それが なぜか 気持ちよい
山
あの山に登ってみたい
あの低い山へ
ゆるやかな坂を
ゆっくり ゆっくり
まるで
死を待つ老人のように
頂上についたら
元気がでるだろう
暇はない
この地球に生をうけて14年10か月
もうこんなに たってしまった
ああ時間よ そんなに早く去ってくれるな
ゆっくりと ゆっくりと
今 死の不安を だいている暇はない
勉強への不安を だいている暇はない
未来のことを思っている暇はない
テレビなど見ている暇はない
口論している暇はない
こうして書いている暇はない
孤独になろう
いいではないか
そして勉強しよう
なぜ人は生きる
なぜ人は生きる
なぜ人は生きなければならない
ゴールもないのに
あの広い宇宙に出かけるように
僕は 生まれてきた
宇宙は 広い
行きつく所を知らない
だから よいのか
ゴールがないのが よいのか
わからない わからない
旅人
それは暑い暑い砂漠だった
どこまでもつづく果てしない砂漠を
一人の男が歩いていた
朦朧として 何を考えているのか
一体 どこへ行くのだろう
彼は 倒れた
水筒の中に 水は一滴もなかった
これでいいんだ
そこに小さな安らぎがあった
夢を見た
妻がいた
父、母もいた
かわいい赤ちゃんもいた
みんな笑っている 楽しそうに笑っている
どうしてそんなに楽しいの
なぜそんなに笑っているの
海
海
海のような大きい心を
僕は 持ちたい
冬
冬
また冬がくる
風が 葉のない木を
葉は もうないのかというように ゆらす
僕の頬に風が つきぬける
風が 手をさす
真っ赤な顔 真っ赤な手
すばらしい なんとすばらしいことか
もう感じない
もう痛くない
廊下を通って 風が玄関に入る
熱い空気が 僕の肌にふれる
生あたたかい空気
見ろ
真っ赤なストーブ 真っ赤な石炭
燃えろ 燃えろ うんと燃えろ
風が逃げていく 逃げていく
いいから燃やせ どんどん燃やせ
雪をとかせ 風を春風にかえろ
冬を追い出せ 冬を追い出せ
別れ
別れとは 悲しい
いつまた会えるかしれないのに
人々は 笑い しゃべり そして泣く
人間に生まれてきた以上
別れに出会う
それが どんなに つらくても
耐えしのばなければ ならない
そして 次の再会に希望をもやす
別れとは つらい 悲しい